(5)ドキドキの新年度♪ ネイチャーパワーで充電!

3月末のある晴れたお昼休み。私が勤務している岡山県自然保護センターの林道を散策していると、草むらからカサカサ!という小さな音が…。

そっと立ち止まり、その音の方向を観察すると、昨年生まれたであろう5センチほどの「カナヘビ」がまだ眠そうな顔をしてジッとこちらを見ていました。その姿に「寒い冬を無事に越すことが出来たんだね!よかった!」とにっこり笑顔になりました。

このほか、日当たりの良い尾根筋の林道では、「ヒオドシチョウ」が優雅に飛んでいる姿も見ることが出来ました。そしてたくさんいた「ジョウビタキ」や「ルリビタキ」など、冬鳥の姿を見かけることが減ってきました。北の繁殖地に向けて出発したのでしょう。

多くの生きものたちは「春」が来たことを身体で感じているってことですね!

新年度スタート!

4月から新年度が始まり、学校や会社などで新たな生活をスタートさせている方々が多いと思います。「頑張るぞ!」という前向きな気持ちと、「出来るかな?」という不安な気持ちが心の中にあるのではないでしょうか。特に新入社員の皆さん、いかがですか。

実は、今から約20年前、財団法人 岡山県環境保全事業団に入団した私は、「生きもの係」へ配属されたとき、「頑張るぞ!」という気持ちはあったのですが、「出来るかな?」という不安な気持ちの方が大きかったことを覚えています。

先輩と山や川などに調査に出かけても、まったく植物の種類が分からない。もちろん名前も。植物のどこをどう見ればよいのかも分からない。それはもう会社に行くのが嫌で嫌で。何度、「もうやめたい…」って思ったことか(今、自らを振り返ると、仕事に対する考えが激甘の新人だったなぁと反省しています…笑)!

自ら動く!

植物の名前を覚えなくては仕事にならないと思い、図鑑の写真や絵を見るだけではなく、現場に足を運び、様々な樹木や草花に触れ、名前とその生育する場を感じるように心がけました。休日には樹木に名札がついている自然保護センターで植物の名前を勉強することもありました。

自ら動くことによって、少しずつ植物の名前を覚え、その生育環境についても学ぶことが出来たと思っています(もちろん先輩の優しいフォローにも感謝しています!)。

また植物の中で、好きな分野(私の場合は水草)を持つことができたのも大切だったと感じています。好きな分野は学ぶことが苦にならず、どんどん吸収することができました。それが自分の「土台」になり、「自信」と「様々な学び」に発展したと思います。

諸先輩方から見ればまだまだ苦労が足りない私ですが、「若いときの苦労は買ってでもしろ!」という意味が少しだけ分かったような気がします。

自然からの大いなる贈り物

最近の研究では、森の中の空気には「フィトンチッド」という成分が多く含まれており、精神安定効果(リラクゼーション効果)があると認められています。このほか、植物の緑色も心が癒される効果があると科学的に言われています。

これらの効果は自然からの大いなる贈り物、まさに「ネイチャーパワー」ですね!私はセンターの森からこのパワーをもらっていたから、あのとき頑張れたのかもしれません!

皆さんも、ちょっと身体と心が疲れたなぁと感じたら、近くの森や緑がある公園などで深呼吸をしてネイチャーパワーを充電してみると良いかもしれませんね♪ もちろん自然保護センターの森からもらえるネイチャーパワーの効果は、てっちゃん先生のお墨付きですよ(笑)!

(2015年04月07日 18時20分 更新)

2冊の図鑑を膝の上に載せて植物を調べる入団したころの山田さん

2冊の図鑑を膝の上に載せて植物を調べる入団したころの山田さん

入団当初は県北の伐採跡地で植物を調べていました

入団当初は県北の伐採跡地で植物を調べていました

昨年生まれただろう体長5センチほどのカナヘビ。まだ気温が低かったので動きはかなりゆっくり

昨年生まれただろう体長5センチほどのカナヘビ。まだ気温が低かったので動きはかなりゆっくり

尾根にある木のベンチでひなたぼっこするヒオドシチョウ

尾根にある木のベンチでひなたぼっこするヒオドシチョウ

ジョウビタキ(左)とルリビタキ

ジョウビタキ(左)とルリビタキ

自然保護センターの尾根筋の林道。多くの生き物たちが春を身体で感じています=2015年4月2日撮影

自然保護センターの尾根筋の林道。多くの生き物たちが春を身体で感じています=2015年4月2日撮影