(6)梅雨の楽しみ方~雨だからこそ~

6月3日、中国地方が梅雨入りしました。梅雨と聞くと、「雨が多い」「蒸し暑い」「ジメジメする」など、ネガティブなキーワードが多く思い浮かぶ方が多いと思います。

この時季は室内で過ごす時間が多くなりがち。少し目線を変えると、この梅雨がとっても素敵だと感じる季節になりますよ!

今回は、そんな梅雨の楽しみ方をお伝えしたいと思います。

エベレストと梅雨と地球温暖化

世界一高い山「エベレスト」があるチベット高原が、日本の梅雨に大きく関係していることをご存じでしょうか。

チベットの南の上空を流れているジェット気流は、この季節になると北上。それがチベット高原にぶつかり、北と南に分かれます。北のジェット気流はオホーツク海高気圧に、南は太平洋高気圧となり、この高気圧同士がぶつかる日本付近で前線が発生して、雨が降ると考えられています。場所によっては、年間の降水量の3分の1がこの時季にあるとも言われています。多くの生きものが暑い夏を乗り切るために必要な水が自然から贈られる、とても大切な時期が梅雨と言えるでしょう!

さて、最近の研究によると、地球温暖化により2100 年までに地球全体の温度が2~3度上昇した場合、日本では梅雨の後半に降水量が増加するだけではなく、梅雨明けが遅れ、それにより水害のリスクが高まると報告されています。

地球温暖化の影響は、日本でも、そして岡山でも他人事ではなくなりつつあるのかもしれません。

ワンダーパワーで梅雨を楽しもう♪

雨のにおいに混ざって、空気の中に様々な「香り」が含まれるようになります。「鼻」を使って深呼吸してみてください。アジサイやクチナシの花、木々の葉っぱの香り、雨に濡れた土の香りなど多くのものをキャッチすることができるでしょう。何種類の香りをキャッチしたか、親子や友達同士で指折り数えても楽しいと思います。また、目を開けている時と目を閉じている時で、香りの感じ方を比べてみてください。多分、その違いに驚くはずです。

次に「目」。黄色や紫色、鮮やかな緑色など、様々な色が溢れていますが、雨に濡れたこれらの色はいつもよりその美しさが強調されているはずです。葉っぱの先で今にも落ちそうな滴をじっとのぞいてみてください。滴の中にある風景は…どうなっていますか?また、葉っぱの裏で雨宿りをしている生きものを探すのも楽しいでしょう。目で見たものを写真や絵に残すことはとても大切な「記録」と、素敵な「思い出」になると思います。写真を撮影することや絵を描くことは「観察する眼」を育てる一番の近道ですよ!

「耳」や「手」も大活躍。鳥たちは繁殖の季節に突入しているので、様々な囀(さえず)り(縄張りの主張や♂から♀へのラブコールのこと)を耳でキャッチできるはずです。またアジサイの花びら、緑の葉っぱに触ってみると、その瑞々しさや柔らかさに驚くことでしょう。

味を楽しむ「口」。梅雨は「ヤマモモ」が実をつける季節です。岡山の街中では、6月28日、29日、30日ごろが毎年、真っ赤な実をつけている時期。甘酸っぱい自然からの恵みで「お腹」も「心」も満たされるでしょう。もちろん、採取をするときは、自然からお裾分けをもらっているという気持ちをお忘れなく!

身近な自然を観察すること

私は、まずは身近な自然で、季節を感じながら、そこに暮らす生きものを知り、感じることが大切だと思っています。身近な自然を感じれば、その自然が好きになり、大切な場所になるのではないでしょうか。そしてその気持ちが、たったひとつしかないこの地球を守る行動に繋がると信じています。

さぁ!6月は環境月間。皆さんは、この地球のためにどんな行動をされますか。

紫色が鮮やかなノハナショウブの花

紫色が鮮やかなノハナショウブの花

アジサイの花と葉っぱ。雨に濡れると緑色が際立つ

アジサイの花と葉っぱ。雨に濡れると緑色が際立つ

真っ赤に色づいているヤマモモの実。その姿は宝石のルビーみたい

真っ赤に色づいているヤマモモの実。その姿は宝石のルビーみたい

葉っぱの裏でかくれんぼ。雨宿りするガの仲間

葉っぱの裏でかくれんぼ。雨宿りするガの仲間